【シンガポール展示会レポート】Beauty Asia 2026

Photo takn by GGA staff

東南アジア最大の美容・ウェルネス展示会——K-beautyの攻勢と日本企業の積極参戦

開催日程: 2026年4月20〜22日

会  場: Marina Bay Sands Expo & Convention Centre, Level 1 Hall C(シンガポール)  

主  催: Lines Exhibition Pte Ltd

対  象: トレードオンリー(業界関係者限定、一般来場不可) 

規  模: 第28回。出展社180社以上、来場者約7,300名、約40カ国

テ ー マ: Beauty is Boundless 

東南アジアに根ざした28年の歴史

2026年4月20日、Beauty Asia 2026がMarina Bay Sandsにて開幕しました。シンガポールを拠点に毎年開催されてきた本展示会は、今年で第28回を迎えます。スキンケア・ヘアケア・スパ・ウェルネス・OEM/ODMまで美容業界の幅広い領域を網羅する、東南アジア最大の美容・ウェルネス専門展示会です。

「トレードオンリー」という点がBeauty Asiaの最大の特徴です。一般消費者は入場できず、来場者はディストリビューター・サロンオーナー・バイヤー・インフルエンサーなど業界関係者に限定されている。そのため会場内の商談密度は非常に高く、ブースでの会話はすべて「仕入れる・代理店契約をする・導入を検討する」というビジネス直結の文脈で進みます。展示会としての設計の質が際立っている場といえます。

ひときわ目を引いた韓国ブース ~K-beautyの組織的な存在感

会場に入ってまず目を引いたのが、韓国ブースの圧倒的な存在感でした。筆者の印象として、韓国勢は面積・装飾・集客のいずれの面でも他国を凌駕していました。特徴的だったのは、ピンクを基調とした統一感のあるビジュアルです。パステルピンクからビビッドなホットピンクまで、各ブースがそれぞれのトーンでピンクを取り入れており、会場の一角を華やかに彩っていました。

これはK-beautyのブランドイメージ戦略と合致します。スキンケアに軸を置きながら、かわいらしさ・透明感・パーソナルケアというメッセージを色彩で体現するアプローチは、東南アジアの若い女性層に強く刺さります。来場者の足が自然に韓国ブースに向かう光景は、単なるデザインの工夫を超えた、戦略的なブランディングの成果といえます。

韓国企業の多くは、スキンケアの成分・処方の詳細を来場者に積極的に説明する姿勢を持っていました。「なぜこの成分が有効か」を根拠とともに話す技術的な説得力と、サンプルを惜しみなく提供するアプローチが、バイヤーとの商談を促進していました。K-beautyの輸出は近年グローバルで急拡大しており、そのノウハウが展示会での振る舞いにも反映されています。

日本企業も積極参戦—現地での声掛けに見られる変化

韓国勢の存在感が際立つ一方で、日本企業の参加も目立ちました。2025年版でも日本パビリオンは主要パビリオンのひとつとして存在感を示しており、今年もその流れは継続しています。従来の日本企業の展示会参加は「待ち」の姿勢になりやすいと言われることが多かったですが、今回のBeauty Asiaでは、スタッフが通路側に立ち、来場者に積極的に声をかけるブースが多く見られました。

日本企業が強みとして打ち出していたのは、成分の純度・製造品質・処方の精緻さといった「Made in Japanの信頼性」です。東南アジアでは日本製品への信頼は依然として高く、特にスキンケア・化粧品分野ではその優位性は明確です。「丁寧に作られたもの」という訴求は、大量生産・低価格競争とは異なる軸での差別化として有効に機能していました。

ただし、声掛けの積極性という点では、韓国勢との差はまだあります。日本企業がASEAN市場でさらに存在感を高めるには、現地語(英語・マレー語など)での積極的なコミュニケーション力と、展示会前の事前アポ設定など商談設計の強化が引き続き課題といえます。

展示会全体のトレンド—ウェルネスとパーソナライゼーションの台頭

会場全体を通じて感じたのは、「美しさ」の定義が拡張していることです。スキンケアやメイクアップといった従来の美容の枠を超え、腸内環境・睡眠・ストレス管理・メンタルウェルネスといった「内側からの美しさ」に訴求するブースが目立ちました。サプリメント・ハーブ系製品・アロマテラピー・ホリスティックスパなど、ウェルネス領域のブースが年々増加している傾向が見て取れました。

日系・グローバル企業へのビジネス的示唆

Beauty Asiaはシンガポール市場だけでなく、ASEAN全域へのゲートウェイとして機能する展示会です。約40カ国から7,300名の来場者が集まる規模は、東南アジアを中心にインド・中東・東アジアまでをカバーしており、一度の出展で複数市場のバイヤーと接触できる効率性があります。

日本の化粧品・スキンケア・ウェルネス企業にとって、Beauty Asiaは製品の品質をビジネスパートナーに直接体感してもらえる貴重な場です。K-beautyの攻勢が続く中で、日本勢が差別化できる領域は「素材・処方・製造へのこだわり」と「ウェルネスとの融合」にあります。その強みを展示会という場で戦略的に打ち出すことが、今後の出展成否を左右するでしょう。

【主な数字の出典】

・出展社180社以上・来場者約7,300名・約40カ国:Exposale BeautyAsia Singapore展示会ディレクトリ(exposale.net)および複数の展示会データベース(ESBAU、Banner Printing Guide Singapore)

・第28回・開催日程・テーマ「Beauty is Boundless」・主催Lines Exhibition Pte Ltd:BeautyAsia公式サイト(beautyasia.com.sg

・2025年版で日本・ポーランド・シンガポール・台湾が主要パビリオン、21カ国から出展:BeautyAsia公式サイト Show Info(beautyasia.com.sg/show-info/

※ 韓国ブースのビジュアル・日本企業の声掛けの様子・ウェルネストレンドの観察は筆者の現地取材に基づく記述です。

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